歌詞のようなブログ

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十七夜

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■十七夜

雨がつらねておりぬ
まだ存在してない言葉たち 
つくばね空木(うつぎ)の咲き揃う 弥生

向こうに万灯明が明々と 
舞台まわりに灯籠も灯され
さながら二月堂は漆黒の
深い闇に浮かぶ宇宙だね 

去年ここに一緒に来たあなたは
今年は 
里の過去帳に眠る

きっとあなたも隣で灯りを見ている
時が経つのははやいね もう十七夜

なかったことにされるか
百年経ち 語り手をなくせば
つくばね空木だけがここに咲き

ささやかに暮らした日々の営み
ちいさな愛の証あったことも
誰かが踏み散らかしてゆくのか
盃に満ちた月も欠ける

きっとあなたはここに帰ってきているだろう
しかし 
雨も又いいね

きっとあなたも雨の中踊っているよ
露結ぶ草重たげな そう 十七夜

ひとは星の流れを抱き
時の傍らに寄り添い しばし語らう
あなたと愛しあえた確かな事実が
今も死ぬほどあたたかい

去年ここに一緒に来たあなたは
今年は 
里の過去帳に眠る

きっとあなたも隣で灯りを見ている
時が経つのははやいね もう十七夜



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