歌詞のようなブログ

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さびしさのように去ってゆく

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■さびしさのように去ってゆく

ネカフェのペア・シートで 一泊するあいだ
きみが読みふける
愛読書に挟(はさ)まれた
栞(しおり)がいとしい

愛染明王 拝みに来たのに 寺の
門はもう閉まり
縹緲(ひょうびょう)たる空 
橡(つるばみ)の葉が騒いでる

ネットで拾ったそんな出逢いならば
ネットで容易く切れそうなものを

雲の上には 天上の光
雲の下には 仇(あだ)なす獣たち

たとえばコンビニで買った一個の肉まんを
分け合うことの嬉しさにも
慣れてしまえば 僕らはまるで
さびしさのように去ってゆく

駒形山まで来て ああやるかたなしよ
帰る、は逃げるか
ふたりは実家に そう 
しばらく身を寄せる

電話が来ない せめてメールでもくれたら…
それぐらいのことで
僕らは何度くだらない 
喧嘩をしただろう

電話もメールもただのツールなのに
そんなものに縛られる僕たちよ

雲の上には 天上の光
雲の下には 野ざらしの石佛

ふたりは一緒にいても何と呼べるのだろう 
もうからだにも飽きてしまった
そんなふうに感じる僕たちに 
どうか大悟(たいご)をお与えください

神隠しのように恋に遭って 
神隠しのように恋を失う
僕たちはただ欲望に
摩耗していった

ネットで拾ったそんな出逢いならば
ネットで容易く切れそうなものを

雲の上には 天上の光
雲の下には 仇なす獣たち

たとえばコンビニで買った一個の肉まんを
分け合うことの嬉しさにも
慣れてしまえば 僕らはきっと
さびしさのように背を向ける



vogue china t3 さびしさのように

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