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歌詞のようなブログ

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硯箱(すずりばこ)

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■硯箱(すずりばこ)

着物の裾の夜櫻が
篝火(かがりび)のようにゆらめいて
何度も何度もうなずき
あのひとの腕の中にいた

降りしきる春 眩しすぎて
何も見えなかった
まだ花の頃

わたしの文は決して出さぬ文
その後を知らぬひとゆえに
美しい言葉だけを 筆で置く

愛(かな)しきものよ 
薄墨ひとつまたかすれゆく
硯箱(すずりばこ)にしまう わたしの秘密

空をゆく花びら数え
問いかけるわたしの心よ
哀しみに洗われし今
春がなにかとてもよくわかる

笹鳴きしてた 鳥がそこの
枝に今年も来て
うたっています

わたしの文は読まれることない
ひとつずつ心消しても
とうとう最後に愛が 残るように

清(すが)しきものよ
心にふれて 消えてゆく
硯箱にしまう わたしの年月(つきひ)



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