すみれ
0■すみれ
たてひざをして ふと見つめている
あなたのたばこは からっぽに漂う
ひたむきすぎて 哀しませたのね
あなたの瞳を 見つめればわかるの
ほかのものにはなれても 愛にはなれない
こんなさびしさを知る
すみれ すみれ せめてうそとわかるうそを
さいごにあなたにつきましょう
すみれ すみれ およそ似つかわしくもない
この女ふしだらにつき だからすきだった すみれ
あなたにきっと 求めていたのは
なに不自由のない 生活(くらし)だったのかも
黒すぎる髪 あなたへと巻いて
この胸のほうへ 縛りたかったかも
から返事でおわるなんて 納得できずに
今日まできたふたりね
すみれ すみれ におい放つチェストのうえ
寒さはきっとこころのせい
すみれ すみれ ふたりのこと見つめていて
あなたにはもう気持ちがない わたしには気持ち がある