演奏会
0■演奏会
マイティーはハートのQによろめいて
カードを配った夜にチップをはずむ
R指定のロマンスへ きみとふたりで
何かと言えばぶつかって 喧嘩してた
何がふたりを急変させたのだろう
ハートは高らかに解放弦の響き
落ち葉のアラベスク蹴って
夜会服着ていなくても 貴賓室に無断で入室
ふたりさえいれば それが
Very Special Moment
かすかに匂うヴィオレット
きみは ぼく専用の
いわゆる愛独占の
雑談しても 散歩をしても
楽しくて時間のたつのをつい忘れてる
ふたりが奏であう演奏会
愛すべきものすべてにあなたのことを
置きたいとぼくのむねにあまえてくるよ
きみの涙は光る靄(もや) そっと浮かぶよ
ラメ加工の蜘蛛の巣さえ
なんだかソワソワきている オトナジュースでも飲みたいとこ
ふたりがかがやく これが
Very Special Moment
夢みてる瞳で今も
ぼくは きみ尊属の
いわゆる愛補佐役の
こんなまぶしさ 目あけられない
ふたりのあいだで奏でられる美しさを
ぼくは演奏会と呼びたいよ
落ち葉のアラベスク蹴って
夜会服着ていなくても 貴賓室に無断で入室
ふたりさえいれば それが
Very Special Moment
かすかに匂うヴィオレット
きみは ぼく専用の
いわゆる愛独占の
雑談しても 散歩をしても
楽しくて時間のたつのをつい忘れてる
ふたりが奏であう演奏会