どうして私はひとを上手に愛せないのだろう
0■どうして私はひとを上手に愛せないのだろう
あなたに告白された 遠い春の日
あの桜の香りをふりほどいた私
まだ歯にブランケットつけていたっけ
奥手だったから 一瞬怖くなった
あなたのひたむきなまなざしが
重くて つい反対の返事した
誰かを異性と感じたのは
そうよはじめて
なんてバカな私 そっけなくさえして
ぎこちない制服が
はりつめて泣きそうだった
あなた単独のゲリラだったの
新入生来る前に 卒業してく
教室の床のモップがけしていたとき
まるで息するように 膨らむカーテン
日差しをみつめてた こころは泣き虫だった
あなたのひたすらな情熱が
痛くて ヒリヒリしてうずくまった
キラキラと光るサンキャッチャー
傷あとのよう
なんてズルいわたし 傷つくことからも
たぶん逃げてたんだわ
おとなになっても 放課後はある
彼といてもどこかあの日のまま
ひとを好きになるのに Mustはいらない
わかってはいるけれど 最下位なわたし
あなたのひたむきなまなざしが
重くて つい反対の返事した
誰かを異性と感じたのは
そうよはじめて
なんてバカな私 そっけなくさえして
ぎこちない制服が
はりつめて泣きそうだった
あなた単独のゲリラだったの