ぐむぜ
0■ぐむぜ
まだグズグズして 一枚だけ取ってた
スマホの中の彼の画像を
消した瞬間 ぐむぜ 涙ぐむぜ
肌のしたで光る まだ夏のかけらたち
わたしに残ってて痛くする
ひとりになると ぐむぜ 涙ぐむぜ
何か一枚はおりたい こんな秋色どきは去年は
彼がいてくれたのに
不安や悩みがあるたび 心打ち明けることができた
彼がいないことは今とても大きい
耳のうしろに まだ彼の声がするの
髪を片方束ねて 見上げたら
もう風の中になつかしい冬の匂い
ぐむぜ 涙ぐむぜ
気に入らなかった わたしの一重まぶた
きみらしくてぼくは好きだって
言ってくれたの ぐむぜ 涙ぐむぜ
何か食べてるときでも これが彼と一緒だったなら
なんとなくそう思う
わたしのパズルは崩れた でも彼が1ピース持ってる
わたしも彼の1つを持っているのよ
くっつきあって みんなに告白したら
こいつら泣いてくれる 大縄跳びを
さあしようって優しいこと言ってくれる
ぐむぜ 涙ぐむぜ