ジャカランダは愛の花
0■ジャカランダは愛の花
あれ以来 心が機能しない
場当たり的に君と別れてから
かなしみよりもやさしいものを
僕は今まるで他に知らない
コンビニの自動ドア閉まったら
蒸せる失意が今は友だちさ
何も浮かばないぼくは偏屈で
うっ血した日々を 生きているよ
はじまりも終わりもなかったような
君とのあいだに愛情など本当にあったのか
死ね!と小さな子が言っちゃうような
喪失ばかりを時は置いてゆく
あれ以来 心が委縮している
誰かを傷つけても平気だし
くたびれることはなにもしたくない
感じることを疎ましく思う
さよならを暗号化して ふたりが
解読出来ぬようにして凍結したら良かった
花が咲いても胸は咲きはしない
ジャカランダだけが咲き誇る町で