終わっていた季節
0■終わっていた季節
縁を切りましょう 指をほどいたら
ただ溶けるだけのあわい雪になる
想いははかない 糸のようですね
はりつめた空のかがみふたり見てる
ふたりだけがわかるかなしみとともに
生きていけるならそれも幸せ
自分の声さえ聞こえない
みんな消えていなくなれ
心ばかりが降り積もる 今夜はやけにしんとする
終わっていた季節が 私たちをただの客にしてしまう
あれこれ思えば 夙夜夢寐(しゅくやむび)でした
ふたり明けない夜を夢みました
真似でも ごっこでも よかったんです
それらしいものを求めてたんです
時計の針が そっと散らばるあたりへ
鳥たちが 羽ばたいてゆくように
行く道も帰る道も そう
おなじようにおもえます
だからちいさく笑うんです よそ見してる間に行ってね
終わっていた季節を知るのは 私たちが振り向くとき