生きていたロミオとジュリエット
0■生きていたロミオとジュリエット
顔でも首でも胸でもない
腕でも指でも足でもない
どこでもないところが好きさ
目が心臓みたいなジュリエット
リアルに筋書きなんてない
童話も書きかえられるのさ
ロミオじゃないけど奪いたい
ぼくはこころでかたく決めたのさ
この許されない愛の成功は よほど政治的だ
よほど官能的だ よほど現実的だ
ぼくは毎日ラブ・レター
インクは乾かない血
ああ なぜそんなにもきみは何てきみなんだろ
ノンノンノン さあ始めようぼくらのストーリー
生きていたロミオとジュリエット
悲劇のなかから飛び出してこう
記憶の奥から 呼びかけよう
マジなポイズンは 情熱のキス
死んだたましいも復元させる
誰しもいわば馬の骨だ
誰しもいわば雑種なんだ
人間でいるという意味で
血はかよい同じだというしかない
この禁じられた愛をかなえれば よほど画期的だ
よほど革命的だ よほど祝祭日だ
愛はいい変化もたらす
悪夢が舌を垂らしてる
げっぷだらけの胃袋から ふたりそっと逃げだそうよ
ノンノンノン はじめから定まった結末はない
生きていたロミオとジュリエット