■と、いう夢をみた
一番目の夜はロング・ファー
二番目の昼は小花模様
三番目の夜は黒い絽(ろ)で
最後は産み月の女にようこそ
この悲しみはわたしだけのもの
この絶望はあなただけのもの
と、いう夢をみた と、いう夢をみた
わたしも落ちたものね 夢ならかわいい
彼女のもとへ行くのなら
わたしを殺してからにするのね
女で悪くないやつはいない
男は手のひらころがされる
薄氷を踏むようななりゆきを
罰当たりなふたりも知りはしない
この淋しさだけはわたしのもの
身の置き処のなさはあなたのもの
と、いう夢をみた と、いう夢をみた
ひとこと言っとくけどね あなたのことを
彼女にゆずったりしない
これからが夢の本番なのよ