■知恵熱
すべてがうるんでる
あなたのせいよ
くちびる奪われた
ノートに描いている
ぐるぐると円を
ひとりになりたいの
世界が遠くなる
汗ばんで
わたしは
雑音であふれる
知恵熱で 病欠したい
恋した心にガーゼ巻いて
あなたにうそをつきたい 嫌いよ
知恵熱で あなたから隠れたい
前歯のブラケット
光るたびごと
わたしは変わるのよ
気持ちは不登校
あなたのことが
気になりモヤってる
どうしてわたしなの
可愛い娘
たくさん
いるのにわたしなの
知恵熱で お休みしたい
ぼんやり虚ろな こんなわたしを
学校よりも大きい ことなの
知恵熱で逃げられなくなりそうよ