Crane Dance
0■Crane Dance
焙(あぶ)り絵の夜 女の
バックレスの背中が
ささやいてくれたよ
心のドアノブ手をかけると
螺鈿(らでん)の部屋ひろがる 今も
YOSARE YOSARE 雪の降る音
薄衣(うすぎぬ)ひとつ抱くような
Crane Dance 踊り疲れたんじゃない
Crane Dance 女は海に紅沈めた
さえざえと波音だけが洗っているよ
息せき切るように つかの間互いを惜しんだ
折れそうな首をからめ
ああ ひとは鳥だね
街はうずまるよ 呪詛(じゅそ)の言葉
老いた男は疲れてさえいた
YOSARE YOSARE ひとを呼ぶ声
やくそくなんかはしないから
Crane Dance 死に装束のような
Crane Dance しろい羽ばたきで契りかわした
何もないことから愛を知りたかった
遮二無二に奪い合う 季節の終わりを知る時
悲しげに鳴きかわして
ああ 鳥はいったよ
女は笑顔しか見せなかったよ
もう今ごろ深かろうね 上がらんやろうね
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