■夜をわたるひびき
さびしい肩に せめて
あなたの指が欲しい
ふたり底知れぬ夜
風が泣いているわ
窓からみえる鉄橋(はし)は
消えそうなわたしたち
あともう少しだけ
夜をわたるひびきを
あなたと聞いていたい
嫌いになれるものなら あなたを
嫌いになりたいわ
さよならだけがふたり
共通の話題ね
想いはあるにせよ
もう指輪はずした
この手首をそっと
ショウケースにおいてゆくわ
綴る言葉が
もうあなたにないなら
燃やして わたしは手紙
真夜中はもうひとつの生き物
枯れ葉はアラベスク
Centre-Val de Loire…