伴天連おゆう
0■伴天連おゆう
霧に巻かれて夜鷹が
低空飛行するように
僕らのエンジンはただ
虚しく響きつづけてる
サイドシートでよこむく
おゆうの前世は遊女
そんなふうに笑ったきり
メガロポリスポッと灯る
要らないひとなど本当にいるのだろうか
ひとの数だけじゃまなモノのように見えてきても
要らないひとなど本当にいるのだろうか
おゆうは昨夜誰かに
身ぐるみはがれ泣いてた
青いセロファンの川沿い
ぼんやり歩いていたから
僕が拾ってあげたんだよ
なんとなく運命的さ
胸の発火装置破裂
夜空をドライブしているよ
転居届出しさっさとおさらばしよう
腐敗した街から 僕らは出て行こう
転居届を出しさっさとおさらばしよう
あの塔だけが最後に残るのだろうか
限りなくひとは果てていっても
要らないひとなど本当にいるのだろうか
ひとの数だけじゃまな モノのように見えてきても
要らないひとなど本当にいるのだろうか