キャッチ・ボール
0■キャッチ・ボール
ミニチュア・タウンには 見た目も
同じようなひとたちが
住んでいた
父さんはばくち打ちだけど
僕とよく遊んでくれた
球は行き来しながら 会話をしていた
弾む息のように 何度も呼吸していた
あのキャッチ・ボールをまだ覚えてる?
父さん次またやる約束残したまま
落ち葉の渦が あとを追いかけた
青のディーゼル・トラックに乗って
喧嘩が絶えなかった 家
それさえ今はなつかしい
どうしようもないって こと沢山ある
逃げたい 隠れたいと 思うことぼくにもある
ぬくもりまだあるあのキャッチ・ボール
手のひらのボールは あの時をまだ映してる
生きていたなら ここに帰ってよ
赦すも何も家族じゃないか
父さん 僕とのキャッチ・ボール
あの約束どこかで待つ
僕の家族にも会わせたいよ
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