ちいさな手
0■ちいさな手
ガラスにほほをくっつけると
今もぼくが泣いてるみたい
幾すじもの雨のしずくが
窓をつたい ぼくのほほを滑るよ
あの娘は目が見えなかったから
ゆびさきでぼくをたしかめた
ぼくと遊んでいた そしてあの出来事
ぼくはその時記憶を失くしてた
神さま Je t'aime ぼくのこころに
あの娘のちいさな手が残った
あんなちいさな頃のぼくが
今じゃすっかりとおとなさ
はたらく造船所で作った船が
どこの海を 行くのか知らないけれど
あの娘をおもうと涙が出る
僕にはそうさ 家族がいるよ
いつも祈っている ひとは罪びとだと
ぼくは一生つぐなうつもりさ
神さま Je t'aime あそんでいた
銃はあの娘を狙いすました
許されるわけなんかない
そしてぼくのこころに
まだ あの娘の
ちいさな手のつめたさが
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