■墓地にて
いつの間にか 習慣になった
週末に 墓地に行く
見知らぬひとの 墓碑のまえに
花たむけ 帰るのよ
それが私の憩いになった
あのひとと別れてから
世界がどんなに明るくさざめいても
私には完全な暗闇がある
あのひとには知らせなかった
ふたりの子供が生まれたと
すべてのいのちには いわれがある
私は自分に刻む
誰かを思いやれることから
救われる気がするのよ
世界がどんなに楽しくしゃべってても
私には完璧な沈黙がある
母親になることをこばんで
あのひととの子は 里親に…
きっと愛されてると信じて
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