カナリアは歌っている
0■カナリアは歌っている
違うはなしにすりかえて
さよならみたいなことを言った
僕たちはいつもずるいね
本当のことを避けていた
叶わないものにさえ
愛を信じられなければ
こころはからっぽになるだけ
カナリアは歌っている
僕らのこころは死んだのに
カナリアは歌っている
ふたりは歌いかたも忘れた
僕らのとんだ誤算は
愛し過ぎてしまったことだね
かなしみが花びらになる
きれいな嘘にしていった
キスしないためのくちびるは
宝石たちのつめたさで
ふたりを余計悲しませた
カナリアは歌っている
僕らに大陽はのぼらない
カナリアは歌っている
ふたりは錆びた籠に閉ざされた
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