■十七夜
ぼくの背中に灯をともす
あなたはかすかな万灯明か
あちら町から宵がきて
すべてを影絵にしてゆくばかり
すべては漆黒の闇か
かなしみだけが浮かんでる
去年一緒に来たあなたは
今年は里の過去帳に眠る
つくばね空木(うつぎ)の咲き揃う 弥生
さながら二月堂は
宇宙のようだね
きっとあなたも隣で灯りを見ている
はやいね もう十七夜
折からの雨につらねる
縦書きのびんせん 無言の言葉
あまりあるほどある想いは
とても言葉に言いつくせない
奪った君ゆえ奪われたのか
命綱ほどかなきゃ
生きられないと
こんな都会の 騒音もたなびく
あなたと 十七夜
目を閉じ 十七夜
「歌詞のようなブログ」