浴室の出来事
0■浴室の出来事
ぶん投げた合鍵 意にも介せず
あなたはシャワー浴びに行った
部屋から出てゆこうとしたけれど
服着たまま浴室に入ったよ
あなたの背中に
しがみついて 頬あてて 泣きながら
熱いシャワー全身に浴びたよ
ばかでしょう こんなさよならしか出来ない
あたしの心全部返せよ コラ
あなたは黙々と体を洗いつづける
ちょっとはこっち向いてよ オイ
涙が流れない 水圧上げても
肌に貼りついた シャツがしみるわ
あなたは振り向きもしないの
しおれたポピーの境地よ あたしなら
つかまる感情
失せる理性が かなしくて 対角線上に確定したわかれ
歩き方すら 忘れている
あたしはなにをしてるのだろう
こんなとこでなぜしゃがみこんで
あなたをただ 想っているのだろう
打ち砕け 気持ちなんか
街は別々に消えたシャワー...
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