蓼(たで)の花が揺れている
0■蓼（たで）の花が揺れている
きみは 知らぬ間に 誰 恋してる
僕見てるまなざしが すり抜ける
秦野の消印で 手紙受け取った
ふたり馴染みの場所なら武蔵野なのに
おなかがすいたよ 藪から棒に僕が言えば
きみが笑うと知っていた
何年モデルのリーバイスなの？と
僕に聞くきみはカットソー
前ほど頻繁に会わなくなった
ふたりはそれでも恋人みたいに見えるだろう
きみの 手紙には 話があると
書いてあったけど 何も言わない
普段と変わらぬ いつものきみだけど
どこかはりつめている 気のせいだろか
キレイになったよ 眩し気な目できみに微笑む
僕の知らない女性（ひと）みたい
他人事みたく三人称だけで
ただ何となく会話してる
ガードレールに腰かけていたきみが
帰り間際急に立ち上がって僕に言った
「私、結婚するの」
あたりに紫の蓼の花が揺れている
「歌詞のようなブログ」