ペインティング・スー
0■ペインティング・スー
俺は精肉店で働いている
朝から晩まで肉を切り刻む
血の匂いがこびりついて離れない
俺はイスラムを信仰している
この店の常客だったスーはブロンド
しかもとびきりの美人 でも愛嬌ひとつない
彼女に伝えた愛の言葉を忘れないように
Tattooを入れた
彼女とのすべてを忘れないようにするように
俺の全身の肌は呼吸する絵になった
スーは俺をなじることをやめなかった
1から10まで悪態をついた
俺を殴っては冷やかに見くだした
スーはことごとく俺を踏みにじった
力尽きそうな獣は最後の
ちから振り絞って 骨がくだけるほど噛む
鏡に映したさかさ言葉 彼女をそれでも愛し
Tattooを入れる
彼女の暴力に刻まれ 俺に懇願するアート
生きるってたぶん 悶絶するさけびなのさ
分母が増える分 真価は減るよ
俺は精肉店で働いている
朝から晩まで肉を切り刻む
冷凍庫には高級な肉たちと
スーも凍ってぶらさがっている
なぜ愛してくれなかったの
スー… 俺の。
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