蚊帳(かや)の中へ
0■蚊帳(かや)の中へ
その蚊帳の中には何があるのか
その蚊帳の暗がり誰かいるのか
なにやら秘密の匂いして
かくれて月の文読むようで
事の真相は蚊帳の中
私たちはいつも蚊帳の外
あなたとの睦(むつ)み事なら可愛い
その窓は開いていて 雨は青い髪ふらせる
ポツポツ点る あれは煙草の火か
春は夜櫻 夏は蛍
秋は時雨(しぐれ)に冬は雪装束
恋ならいつかは衣を脱ぐ
心当たりを避(よ)けながら
互いを盗みあった者だけが
道を外れた者だけが ふさがれた者たちだけが
その蚊帳の中 何があるのか見える
でも蚊帳の中には何もありはしない
蚊帳なんて本当は吊るされてはいない
云わせてよ 私たちにはそもそも
本当なんてない あるのは時の解釈(つごう)よ
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