讃歌
0■讃歌
ひとは誰も定まらない こころの行方さえ
誰が知るだろう 誰もわからない
ひとは何も定まらない 変わりゆく人生
昔を知りすぎれば 今を知らない
依(よ)りかかるな いのちさえ 定まらない
定まるはずの運命こそが いとも容易く
その約束を違(たが)えてしまう
定まったという思い上がりが
いつかあなたをわらうだろう
定まらぬものに 諦めをしたためるな
私たちまた生まれてゆく 讃歌よ
負けて負けてくたびれ果て またながされてゆく
勝利のための 勝利などいらない
寿命終えたその向こうに 来世はあるのか
いとまないかなしみに 凱歌をあげよう
交わしあう 契りとて 定まらない
わからぬままでいいこともある 頼りなさげに
今があること そこから辿れ
ニセの傷巻いたガーゼを解き あなたは世間を見破るよ
定まるな 定まるな 定まらずに 私たち愛に抱かれてく 讃歌よ
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