蒼い木
0■蒼い木
うばうしかなかった 欲しいものは
わずかなパンと水だった
こわすしかなかった 小石なげた
硝子のむこうの 生活用品
愚かさだけを忠実な友人に
僕は寒さに震えてた
繁華街の裕福な通りに
クリスマス・ソングがながれてた
小さな頃に見上げていた
あの蒼い木はまだあるか
大人になって見おろしている
あの蒼い木はまだ胸にあるか
誰も寄せつけずに 風にそびえた 針のような木
逃げるしかなかった 跣(はだし)のまま
僕が当番だった時
黙るしかなかった ウサギ小屋の
ウサギたちみんな だれかに殺されてた
そういうヤツと 濡れ衣を着せられて
僕は泣けなくなっていた
通りへだて 不平等に世界には
クリスマスソングはひびいてく
小さな頃に見上げていた
あの蒼い木はまだあるか
大人になって見おろしている
あの蒼い木はまだ胸にあるか
誰も寄せつけずに 風にそびえた 針のような木
わたしをぬすみなさい ただし手を出しては駄目よ
目で見て好きなだけ ぬすみなさい
そんな君に会うまで 僕は誰にも会わなかった
小さな頃に見上げていた
あの蒼い木はまだあるか
一本のあの蒼い木はまだあるか
「歌詞のようなブログ」
※タップして下さい。