ワルツはもう誰とも踊らない
0■ワルツはもう誰とも踊らない
もう思い出はふりむかない
抱きしめてもきみはいない
手を汚したくないくせに
星ばかりに手を伸ばした
ブロンズ像だけが抱擁してる
痛みだけが生きてるということ
愛したことさえ 百も嘘
ふたりはアイロニー
ワルツはもう誰とも踊らない
時は絹ずれの音 molto allargando
ワルツはもう誰をも愛さない
からっぽなサロンを 空しさが満たす
死神はきっと生きている
1ペソの価値すらない今
さかさまな愛着が辿(たど)る
共食いする蛇のようだね
恋とも知らぬから初恋なのに
ツルゲーネフもうそを編んだのさ
あでやかな孤独 百も本当
きみとは致命的な、
ワルツはもう誰とも踊らない
虚飾も毒気も同じ色 molto allargando
ワルツはもうからっぽにただよう
フルートグラスに ありし日がたちのぼる
オーケストラのファゴットとオーボエ
ただしこれもフィクション
きみも僕ももとから存在しない
「歌詞のようなブログ」
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