遅れる時計
0■遅れる時計
たとえばこんな時
さよならとだけ言えたなら
どんなに気が楽でしょう
愛がこみ上げてくる
口をつき頬うずめるのは
熱い想いばかりなの
時間を決めるのはひとの心よ
ふたりには時計が遅れることは
むしろ好都合だったの
あなたでしょう
私でしょう
時計の針がかさなれば
終わりにふれあう
唯一正確に
刻まれるのが わかれなら
それはそれでさみしい
ふたりは違っていたわ
だからこんなに離れたくないと
手を伸ばし抱きしめあった
私を一番最初に忘れて
一番最後に思い出して
男でしょう
女でしょう
あなたの声が呼びつづけても
ふたりを探せない
進まないで先まわりしないで
リューズのゆるい
遅れる時計でいいのよ
「歌詞のようなブログ」
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