寿雪
0■寿雪
男と女がおりまして
うしろに黒子がおりまして
三味線(しゃみ)が鳴りまして
逃げる浮世に 散りかかる
浪しぶき ささ、参ろうか
あああれはあれよ 石佛に
託した願い事
別れの白無垢 母に聞いても
父に言っても
私は羅紗緬(らしゃめん)縁切り女
ましろきもの多くをかたらず 寿雪
男と女でなくなれば
なンにもなくなる筈もなく
飲めばなお傷む
紫いろの 別れが襟正す
背を向けあい ささ、参ろうぞ
ああナシでいいよ 須く
嘘だったでいいよ
あなた眠らせる 何がかなしくて
こんな恋 ほれ
繻子で身を絞る氷瀑(ひょうばく)の女
ましろきものすべて塗りつぶす 寿雪
あなた恋しと棄てさせた
親兄弟より近くの他人
よしな よしなに
銅鑼鳴らす鏡に襦袢姿
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