Old Friend Me
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■春の日はさやめきに過ぎてゆき
瓶ビールを飲みながら
きみとソファーにねころび
むずかしい哲学書を
うでのなか読み解いて聞かせてた
そう春の日はさやめきにすぎて
ふたりが気づかずに していたルーティン
験(げん)担ぎとか
休日は 何もしない 決まり事とか
そんな習慣を
忘れてゆくことが
僕の習慣になった
きみとわかれてから
あたらしい僕を探したら
古い友だちのような僕だった
(The New Me Is Old friend me)
シャツのボタンをとめて
ボディーバッグひとつで
電車は定位置に立つ
行く場所も着る服も変わらない
職場と部屋の往復は今もだ
ひとかけのショコラの持つ意味は
溶けて終わる時 苦さは甘さなのよ
きみの最後の科白さ
分母の数だけ悲しみは
そう 軽くなる筈なのに
きみとの習慣を
失くせたとしても
ぼくのあたらしい習慣は
きみを無意識なまま 思うこと
(The New Me Is Old friend me)
スクリーンショットに撮ったりしない
良くも悪くもそれでも
知らず知らずのうちに
つい出てきてしまう
それは愛するという
壮大な習慣のひとつだと
僕はきみに感謝する
これ最新の習慣だよ
「歌詞のようなブログ」
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