金色堂
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■金色堂
やがて煌々と僕らを照らすのは
身を潜めてた闇の声だ
身体の中でたおれこむ塔は
指先までもくずれおちる
きみの横顔を照らすように
僕は最後のマッチを擦(す)る
核心にふれるのが怖くてそっと
火をつける すべてぶちまけて
ありもしないものを愛などと呼んでいた 僕らはやがて
炎にゆらめく
そして灰になるだけしかない
それは金色堂
雲の上には 天上の光
雲の下には 仇(あだ)なす獣たち
どうか僕らにも大悟(たいご)をお与えください
僕らは日々の確信犯だ
滅びの美など信じない
僕らが死んでも SNSの喪垢は
永遠に漂流するだろう
騒ぐ橡(つるばみ)の葉のように
足もとからあがる炎に
音立ておちる僕らは
やがてあとかたもなくなる 金色堂
「歌詞のようなブログ」
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