ジンバブエ・トリック
0■ジンバブエ・トリック
やけつく町はひき潮
はてなくつづく坂を
きみの日傘だけが
消えてゆく世界の果て
この男の窓を切り取り
このかなしみのすべてと
この愛しさが混ざる
思わせぶりな靴を投げ捨てたい
今もきみに嫉妬している
僕は死ぬまで許さないだろう
この失望はそれだけで言わば
しあわせですらある
きみが去りし午後
野良猫が一匹横切った
リップペンシル一本で
きみは心決めたね
真実はまことしやかな
嘘をつくのよとわらった
恋の名のもとにおいて
誰が潔白であろう
きみのそのあざやかな
幕引きが唯一の救い
ずっときみに焦がれるならば
運命を手放した者に時は味方する
僕たちは互いに語らない過去からも
つくられていたよ
きみが消えても まるで
なにひとつ変わらぬ うだる午後
「歌詞のようなブログ」
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