金色堂
0■金色堂
やがて煌々と僕らを照らすのは
身を潜めてた闇の声だ
身体の中でたおれこむ塔は
指先までもくずれおちる
きみの横顔を照らすように
僕は最後のマッチを擦(す)る
僕らがもし死んでも SNSの喪垢は
永遠に漂流するだろう
ありもしないものを 愛などと
呼んでいた僕らはやがて炎にゆらめく 金色堂
もうじき虚構からひきずり出される
僕らは日々の確信犯だ
動機や目的もなくてただ
靴音が来るのを待っている
病んだ瞳 弾き飛ばされて
全速力で逃げる青春
僕らにある空白は 萎んで世界にはならない
なにひとつ出来ぬ者たちの祈り届けよ
足もとからあがる 煙りごと
音立ておちる僕らに 唯一叶うのは 灰になるだけの 金色堂
「歌詞のようなブログ」
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