ハナモクレンの詩
0■ハナモクレンの詩
花は花 そんな
季節がいく
きみは知らぬ間に
だれ恋してる
もう話してしまったよ
通りいっぺんなことは
きみは見違えるほど
僕の知らないひとになった
僕とじゃないぐらい
きみはきれいになった
花ごよみ めくる
ハナモクレン
ふたりすり抜ける
それは時間(とき)じゃない
なにもいとわなかった頃
不変だけが怖かった
秦野の消印で 気がかりな
手紙受け取った
ふたりがよく会う
場所は新宿なのに
きみが言いにくい言葉なら
クリアケースに
入れて投げてよ
花は花 そんな
季節がいく
きみは知らぬ間に
だれ恋してる
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