ラスト・タンゴをわたしと
0■ラスト・タンゴをわたしと
見下ろす午後の死んだ町
黒いドレスが翻るたびに
のけぞるあなたの顔はLusty
冷めてしまったよとあなたは言う
いいのよ あなたは誰も愛せないだけ
それでも思ってた
きっとあなたを振り向かせると
厚い香りに 眩暈(めまい)がする
ひび割れた太陽に気が遠くなる
さよならさえ弔(とむら)うわ
だからあたらしいラスト・タンゴをわたしと
わたしの何を見ているの
あなたがいつだってわからないわ
哀しみにも恍惚(こうこつ)となる
華やかに手を取りターンする
だまして いっそだましつづけて欲しいの
信じればしあわせ
おもえばなんでもしあわせになる
ジェラシーなんか 汚れるだけよ
見ない振りをして この涙の跡を
くりかえし出会いましょう
さよならの中 ラスト・タンゴをわたしと
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