むかえ酒
0■むかえ酒
お酒は手酌で飲めりゃいい
古傷にそっとしみりゃいい
あてないこころのままでいい
どこかで霧笛が鳴ればいい
外の顔など見せはしない
男は家族に言いはしない
死んでもチャラにならぬことは
わからぬはなしと流せばいい
やめてた酒を それも取っておきを
今夜は出してきて
あなたと飲んでる
そんな気分が ほろ酔いよい酒むかえ酒
漁師の友が置いて行った
さかなをさばいてふと思う
すきまを料理でうめていた
しずかなくらしを思い出す
つめまでもいつか痩せたけど
染めるのは色どりではない
さびしさは口を割らない
女はかれても女がいい
梳(くしけず)る波 そっとおしよせるよ
綰(たが)ねてる髪を
ほどけば暗闇
わたしが生きてりゃ あなたもそこでむかえ酒
名無しの権兵衛の
恋ごころ 寝かせても
新酒のように あとから胸に来る
やめてた酒は それは供養のため
なのに差し向かいで
あなたと飲んでる
そんな気分が ほろ酔いよい酒むかえ酒
「歌詞のようなブログ」
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