立礼
0
■立礼
こころだけを置いてきみは
またわたしから遠くなってく
からになった 席のむこう
うすいろの景色は ゆるやかにたなびいて
ひとは花よ ひとは夢よ かぎりなく
訪れる 季節と違う そんな春の日
花のあと さんざめく
口紅の色 朽ちてゆくけど
えらぶ着物にただひとつ
帯どめのオパール添えて
花影は行く 翡翠の水を
手紙は手元に残っていても
きみと相語らうような 空いた ラウンジ
ティー・カップのかおりたつ
去りゆくもの 来るもの 皆
はにかむように光を透かして
この川べりの
今日の日にまた
散りながら初めて
咲くものを私は花と呼ぶ
ひとは花よ ひとは夢よ いつか私が
花の姿に見えたなら きみの辺に降る
「歌詞のようなブログ」
シャンソンランキング
※タップして下さい。