送春歌
0
■送春歌
翠(みどり)したたる頃 僕らは春にいた
オールを漕ぐたびに 水面が織り返す
何も思わずただ こころをかさね合い
ひとつのうたに 繋がった漕艇部(そうていぶ)
僕らは変わらない 他のひとたちからの
みられ方が変わっただけと いつか笑った
あいつがまたみんなを こうして呼び寄せた
忙しかったと 皆 不義理を詫びる
おとなになるな 男になれ 色紙の
あいつの言葉に また惚れる 僕らの春
届かぬから先にゆけるのだと 弓のように
張りつめて あいつと 川面をゆるやかに
「歌詞のようなブログ」
シャンソンランキング