立礼
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■立礼
心だけを置いてきみは
また私の許から 遠くなる
からになった 席のむこう
うすいろの背景は ゆるやかにたなびいてゆく
ひとは花よ ひとは夢よ 訪れる
季節とは違う 春の日
花のあとは 翠もえて
グラスの縁 ルージュを拭う
影になれば ひとつだけ
帯どめに光りを添えて
花影わたる 翡翠の水
何度もお辞儀するような
きみと相語らうような 空いた ラウンジ
オン・ザ・ロックのかおりたつ
去りゆくもの 来るもの 皆
透きとおる手紙 託すように
この川べりの
今日の日にまた
散りながら初めて
咲くものを私は花と呼ぶ
ひとは花よ ひとは夢よ いつか私が
花の姿に見えたなら 迷わずきみの辺に降る
ひとは花よ ひとは夢よ いくたびも
時に花は匂えど
二度と来ない
きみといた あんな春の日
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