ペンがふととまる時
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■ペンがふととまる時
たとえばホリデー・シーズン
あるいはニュー・イヤー
銀のペンが記すカードには
実はなにも綴られていない
過ぎたことよ もう遠い人
言い聞かせる
言いたいことも言えなかった
聞きたいことも聞けないから だから恋だった
胸つぶれる あの頃は
包装紙にしまわれたまま
無邪気なままで こころすれ違っても
会釈をする 礼儀ぐらい
わたしにはあるの それなのに
電話でなにがわかるの
それで済ませたの あなたは
直接会って
話す事がなくても
会うことが大事だったの
さよならをきちんと
すべきだった ちゃんと目を見て
はじめて顔を合わせて Ah 望み過ぎね
わからないと言ってね
わたしが
わかってるからいいの
秦野の消印で 手紙受け取った
むかしがすり抜けてゆく
バーキンもゲーンズブールも
いなくても「Je t'aime」は歌いつづける
綴るカードは
あなたへのうらみごとばかりでも
ペンはあなたの名前だけを書きつづける
幸せを祈るとは書かないだけで
Centre-Val de Loire…
時は束の間の 愛人ね...
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