ドール
0■ドール
いるよね この部屋 視線をかんじる
あのひとに監視されてる気がする
そのときいきなり 着信が鳴って
出たら切れてる おまけに非通知
ともだちに頼んで いてもらったら
おかしなこともなにもない 決まって
翌朝欠伸（あくび）しながらともだち
肩すくめ言うのよ 「気のせいよ」
団地の階段に座り込んでた
子供時代のあの子に戻る
わたしがこころでうずくまる
ドール こころのなかの監禁部屋
ドール あのひとの手が壁にうかぶ
さわらないで 操作しないで わたしまでドール
どうして その愛にかじかんでゆく
仮死状態のまま身動きとれない
支配しようとするものにいつか
支配されると知らないあのひと
こんなゴミのような気持ち持ってって
清掃車が目の前を行くけど
よごれた涙が散らかるわ
ドール さよならしたのになぜあのひとの
ドール 息づかいがわたしに聞こえる
追い詰められ おののいてゆく わたしまでドール
ひとは人形じゃないわ
殺意という もうひとつの好意
愛は改ざんされて 暗号化
わたしは陳列された
２４時間コンビニの 商品じゃない
「歌詞のようなブログ」
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