僕がピアノになれたなら
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■僕がピアノになれたなら
デタラメに踊るピアノ それは僕
悪ふざけな音符のピアノそれが僕
たどたどしい指先が 恐る恐る
鍵盤にふれている きみを驚かせる
そらにはそらの かぜにはかぜの
あめにはあめの そのように
おもいが募るほど ひとは
かなしいぐらい半音ずれるメロディー
僕がピアノなら おしゃべりだろう
楽譜通りじゃないから 間違うだろう
皮肉だね 恋が終わってから
胸のピアノ うでがあがる
下手だから伝わるってことある そんなピアノ
きみは弾けない意地悪しちゃうから僕はピアノ
ガラクタな共通語で話す 歯の抜けたような音色
レパートリーは一曲だけ 鍵盤は階段さ
練習しながらきみはため息つく
不意にだまる仕草とか
空気感でわかる やっぱりきみにフラれたよ
それでも生まれて生きててくれてありがとう
そう思えたひとは きみがはじめて
悲しみも晴れやかに聞かせる 僕がピアノになれたら
ふるぼけたクラシックもロックさ
きみが僕にふれなくなってから
やっと僕は僕のピアノを弾く
日本語詞:夏井くわみ
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