さよならというんじゃないけど
0■さよならというんじゃないけど
かじかみそうな駅のホームの
椅子に座って話もせずに
ただ僕らはできるだけ長く
くっついていたかった
きみはこよなく平和を愛し
ジョゼフ・ヴァラキも崇拝したが
僕らの心臓はコイン・ロッカー
そこに預けてるよう
ただ泣きじゃくっているきみの
前髪をなおしてあげよう
さよならというんじゃないけれど
さよならというんじゃないけれど
まるでさよならのように 目の前を 今 鳩が飛んだよ
世界を覆う胸を裂く炎
気持ちがたかぶる憤りや
胸かきむしるような憂鬱に
いつまで苛まれるの?
架空の街に入船 出船
もし銃撃戦に遭ったって
僕らが死んだことなど忘れ
通りにわくわくひとは湧き立つ
ひとの気持ちは計り知れない
きみの言葉に同意するよ
さよならというんじゃないけど
さよならというんじゃないけど
まるでさよならのように 羽ばたいて 鳩はもうかえらない
ただ泣きじゃくっているきみの
前髪をなおしてあげよう
さよならというんじゃないけれど
さよならというんじゃないけれど
まるでさよならのように 目の前を 今 鳩が飛んだよ