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誰にでも19歳の頃はある
かつての僕も19歳だった
青空だから 白い雲が
寄り添うのではなく
白い雲のとなりに
たまたま青空があった
そのようにして 僕は
きみと出会い控えめに
話しはじめていた
図書館にいる僕たちは
もやの中の睡蓮のように
時にアランの幸福論について
時に啄木の一握の砂について
人生を短くするのは 寿命ではない
良く生きれば 長く生きたことになると
談話室で話したものさ
アーク窓から差しこむ光に 影になる
ふたりは未来に消極的ですらあった
きみは二言目には言った
権威主義に毒されてると
きみだって実利主義
笑いあえば慈悲のてのひら
ファスト・コーヒーのそのマズさが
やみつきになるってこと
それが若さだよね
図書館にいる僕たちは
どれだけ生意気かをきそってた
山吹色のシャツを着たあの僕
萌黄色のワンピースですましてたきみと
あれはつかの間の探求心 恋だったのか
あれは向学心ゆえの 熱い友情だったのかと
おの感情(きもち)に類似語はない
時を経て今頃なつかしく思う
息をするのもおぼつかない想いだった
19歳の僕に言ってやりたい
小僧のままだから まだ僕もやれるね
「歌詞のようなブログ」
